逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
シュテルツはアーロンを見た。こめかみに青筋が立っている。
止めようとするも、
「失礼ながら事態の重大性がわかっておられるのか! 対処されるつもりがおありなのか」
間に合わなかった。
「国境地帯ではバッハス人が大勢住み着いております。私はそれを監視する国軍の常駐を何度も申し出た。だがすべて却下されている」
「う、うん」
「このままでは国境線が動いてしまいましょう。バッハスに組み入れられて王都への進軍も可能になる。あなたの大事な王子も次の国王になれるかどうか」
「なにっ」
さすがに大声を上げた。
「ああ、王子様も五歳になられましたか。思い出しますなぁ、陛下が五歳の頃、泣きながら私の所にいらっしゃいましたね」
意図がわかって王がのけぞる。
止めようとするも、
「失礼ながら事態の重大性がわかっておられるのか! 対処されるつもりがおありなのか」
間に合わなかった。
「国境地帯ではバッハス人が大勢住み着いております。私はそれを監視する国軍の常駐を何度も申し出た。だがすべて却下されている」
「う、うん」
「このままでは国境線が動いてしまいましょう。バッハスに組み入れられて王都への進軍も可能になる。あなたの大事な王子も次の国王になれるかどうか」
「なにっ」
さすがに大声を上げた。
「ああ、王子様も五歳になられましたか。思い出しますなぁ、陛下が五歳の頃、泣きながら私の所にいらっしゃいましたね」
意図がわかって王がのけぞる。