逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
「自分で? 手綱を取るというのか」
「はい」
「しかしここらは急傾斜の坂だぞ、しかも岩だらけで足場が悪いと来ている」
ソフィーは笑い、目の前の馬に近づいて、
「借りていいかしら、屋敷に行って帰ってくるまでの間ね」
問われた兵は反射的にうなずく。
ソフィーはスカートを持ち上げて鐙に足をかけた。鮮やかな動きで鞍に乗る、次には先頭を切って走り出した。
「・・!」
「お嬢様は乗馬も凄腕なのですよ」
とガイも騎乗して、
「なにしろ僕達が教えたんですからね」
セルビィも走り出した。
「僕達が教えただと」
はい、という声が遠ざかって行く。
「おい待て、俺も行く」
あわてて後を追った。
* * * * *
「はい」
「しかしここらは急傾斜の坂だぞ、しかも岩だらけで足場が悪いと来ている」
ソフィーは笑い、目の前の馬に近づいて、
「借りていいかしら、屋敷に行って帰ってくるまでの間ね」
問われた兵は反射的にうなずく。
ソフィーはスカートを持ち上げて鐙に足をかけた。鮮やかな動きで鞍に乗る、次には先頭を切って走り出した。
「・・!」
「お嬢様は乗馬も凄腕なのですよ」
とガイも騎乗して、
「なにしろ僕達が教えたんですからね」
セルビィも走り出した。
「僕達が教えただと」
はい、という声が遠ざかって行く。
「おい待て、俺も行く」
あわてて後を追った。
* * * * *