逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
 ガイ達は一個団体の兵を連れて砦に向かった。
 夜明けまで警戒した。だがバッハスの気配は感じられない。

 それを報告するために帰って来る、するとラクレス公が忽然と消えていたのだ。
 必死に行方を探した。しかしどうしても見つけられなかった。

 そこまで言ってガイは二階を見た。
 まだソフィーが下りてくる様子はない。

「実は、こんなものをラクレス公から預かっておりまして」
 と一通の手紙を見せた。

【もし、自分に何かあればこの国境の我が隊のことを頼む】
 衝撃的な文から始まっていた。
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