逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
「すぐいらっしゃいますよ、あなたを迎えに」
ヴェンがそれを察したように言う。
「でも心配なこともあります」
「え?」
「バッハスの残党です。彼らはバッハスに帰るためにやはりこの山岳地帯を通るでしょうね、時間的にも今日から数日が一番危険なんです」
「今日から、数日」
そのためにアーロンは側近の部下四十名をここに残してくれた。
彼らが周囲に散らばって警戒してくれてはいるが。
「しかも今度は敗残兵だ、自暴自棄になって何をするかわからない。おまけに往路でこの洞窟の存在を知っている兵が何人もいるんだ。彼らの仲間がそれを知ったら相当危険なことになるんです」
ヴェンがそれを察したように言う。
「でも心配なこともあります」
「え?」
「バッハスの残党です。彼らはバッハスに帰るためにやはりこの山岳地帯を通るでしょうね、時間的にも今日から数日が一番危険なんです」
「今日から、数日」
そのためにアーロンは側近の部下四十名をここに残してくれた。
彼らが周囲に散らばって警戒してくれてはいるが。
「しかも今度は敗残兵だ、自暴自棄になって何をするかわからない。おまけに往路でこの洞窟の存在を知っている兵が何人もいるんだ。彼らの仲間がそれを知ったら相当危険なことになるんです」