逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
 マリンドウでの会見はガイゼル伯に決まった。
 出発に向けて準備を急ぐ。

「あの王宮の貴賓室に宿泊させてもらえるそうだ。なんと名誉なことではないか」

 彼は上機嫌だった。

「手土産は何がいいのか、我が国の特産品を用意すべきだな。それから我々の服装だ、国を代表していくのだから威厳のあるものが必要だぞ」


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