逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
「それから腹ごしらえをしようと三人で町へ出たんだ」
 だが辺りは道がわからない。
 デイズだけはぐれてしまい、あちこちを歩いていた。

 と、突然暗闇から覆面の集団が走ってきた。

 デイズにぶつかると、気をつけろっ! と怒鳴る。
『そっちがぶつかって来たんじゃないか』
 とっさに言ってしまった。

 闇に何かがきらりと光った。
 あっと思ったときには脚に衝撃が走っていた。

 デイズはうずくまり、賊が舌打ちをする。そして走り去った。
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