恋は青い色をしていた。


「───って、思ってから一年経ちました。純花さん今のお気持ちは?」


「回想やめて!まだ一年終わってないから!明日でちょうど一年だから!」


「364日好きになってもらえなくて、明日1日で好きになってもらえると?」



積み重ねだから!と机に突っ伏したままくぐもった声で友へと叫ぶ。


1年から1日引いた日分、琉火くんに好きをアピールしてきたつもりだ。


もちろん地球はご存命だし、隣の席から別のクラスに離れるやら、噂で流れてきた琉火くんは同じ学年の彼女がいるやら、主に後者で一歩引き気味になっていた。


あの日のお祭りで近づいた分と、今遠ざかった分、どっちが大きいだろう。


明日はお祭り、私と琉火くんの最後の日。


やっぱり直接誘ったほうがいい、と思いつつやっぱり怖くて、これを繰り返して1週間が経った。


琉火くんが告白を無視して他の子と付き合うなんて絶対無いってわかってる。


でも、琉火くんはその子の隣でなら笑うんだって、噂と一緒に添えられた言葉に胸がどうしようもなく苦しくなった。
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