【完】おにぎり恋愛日和‼︎
「・・・天音くん?」
「何」
しかし、ちらりと横目で彼を見てみると、天音くんは言葉にはしていないもののどこかしょぼくれた顔をしているように見えた。いやいや、そんなにおにぎりが良かったのだろうか。
「えっと、おにぎりは元気になったらまた作るから」
そう告げると彼は納得したかのように、たまご雑炊に手を付け始めた。れんげにすくって、口に持っていく。熱すぎやしないだろうか。どきどきとしながら食べる様子を見ていると、天音くんは何も問題なくごくりと喉を動かす。
「どう?美味しくなかったら言って」
「ん」
食べてくれたことにホッとしながらも、暫くその様子を見ていると「そんなに見られると食べにくいんだけど」と怒られてしまった。