【完】おにぎり恋愛日和‼︎

みんな違ってみんな良いんだよ

「お疲れ様です」
「おー青山、お疲れー」
「あ!三鈴ちゃん来た。五限まで大変だね」

久しぶりに新選組同好会に顔を出すと、もう19時過ぎているのに先輩たちが勢揃いしていた。

既に就活を終えて残りは卒業論文だけとなった先輩たちだが、こうして今もサークル部屋に入り浸っていることが多い。

私も今年で単位が取れそうなので、このままいけば来年は先輩たちみたいに悠々自適な生活が送れるはずだ。まぁ就活と卒論というラスボスが待ち構えているけれど。

「天音くん、三鈴ちゃん来たよ」

来年から化粧品メーカーに就職が決まった友岡夏実先輩は、私に背を向けてイヤホンで音楽を聴いていた天音くんに声をかける。ジェスチャーに気付いた彼は首だけ動かして、私を視界に入れた。
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