【完】おにぎり恋愛日和‼︎
まさか自分で全部食べるつもりだったのかと思うと流石に怖い。確かに不摂生はやめて栄養あるものを食べろと再三言ってきたのは私だが、クッキーの味は保証できてもこの国宝級の顔面の維持は保証できない。
まぁ何枚かクッキーを口に放り込んであげたら大人しくなったからよかった。
「せっかくだからこれも並べておくよ」
「・・・恐縮です」
「じゃあ僕は2人をお出迎えしてくるから。光春くん、それ全部食べないように」
「流石に食べないから」
「さぁ、どうかな」
* * *
今日のお紅茶はなんと千堂夏樹オリジナルブレンドらしい。
ダージリンをベースに、ふわりとフルーツの香りが漂う、そんな上品なものだった。最初のひと口を飲んだ時、凄く軽やかな味なのに深い味わいもあって驚く。
用意してくれていた洋菓子と相性が良くて、夏樹くんに勧められるがままに食べてしまった。