【完】おにぎり恋愛日和‼︎

話を聞いていた夏樹くんは「ダメだったら光春のお嫁さんになればいいし」と軽く流してくれる。その軽さが有り難くて「まぁねぇ」と適当に流すことができる。就職が決まらないことに焦りがないわけではないが、教授や就職支援課の人からチクチク言われるのも飽きてきた。

「まぁ少し時間的には早いけど、これからも2人が仲良く生きる未来が訪れるように」

「乾杯でもしようか」と、そう夏樹くんの言葉で運ばれてきたのはシャンパン。

何だか新しい門出を迎えるような、そんなしゃんとした気分になった。

そうだ。

夏樹くんやみんなが願ってくれているように、いつまでの2人で一緒に生きることができる未来を見据えて選択したことだったら。

その種はいつか大きな花を咲かせることができるだろう。

そう思っていたけれど。


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