【完】おにぎり恋愛日和‼︎

まぁ、さすがにスウェットから着替えた。光春くんに借りた薄手のパーカーに、いつぞや洗濯したまま持って帰るのを忘れていたスカート。そして忘れぬようにクリスマスに貰ったネックレスを付けて、辿り着いた先は高級ブティックが並ぶ通りだった。

タクシーを降りて、手を繋がれたまま連れてこられたのは『Amore』というアパレル店。ウィンドウにはセミフォーマルなワンピースが何着か飾られてあって、思わず「可愛い」と声に出てしまった。

そんなお店の扉を光春くんはなんと躊躇いもなく開けた。

「やけに慣れてる。前にも来たことあるの?」
「まぁね」

お店の中は様々なシーンに合わせたドレスから、バッグや靴などの小物も並んでいる。もちろんアクセサリーも置いてあって、確かにこのお店だったら必要なものは全部揃ってしまうだろう。
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