【完】おにぎり恋愛日和‼︎
「大変だなぁ、天音さん」
大学に到着した私は、携帯でも同じニュースの記事を読み漁った。
ネットニュースからURLで飛ぶと、どうやら過去にも同じような内容の批判を受けているようだった。
堕落した私生活を送っているとか、愛想が無いとか、メンバーとの関係性を疑うようなものとか。愛想が無いのは大正解ですけども。
こんなに酷い荒波に揉まれてもアイドルを続けているなんて、よほど天音さんは強靭なメンタルの持ち主かもしれない。これが芸能界に身を置く者への宿命か。
「あれ、天音さんから連絡来てる」
その時、当の本人からタイミング良くメッセージが届いた。
「今どこ?」と、ただそれだけ。相変わらず淡白なメッセージである。
今は空コマの時間で、丁度サークルの部屋に入り浸っていた私は場所を伝えた。
返事はすぐに既読になって、向こうから返事が返ってくる。