【完】おにぎり恋愛日和‼︎
 
頑張りたいと思う理由はふたつ。ひとつは以前、飲食店で言語が通じなくて困っていた店員さんと外国人観光客を助けた時。あの時人の役に立てて嬉しいと喜んだ感情が、ずっと胸の内に残っていたこと。

そしてふたつめ。仕事をひたむきに頑張っている光春くんの存在だ。どんな時も“アイドル”という職業に誇りを持って、最高のパフォーマンスを魅せる為に努力するその背中を見て格好良いと思ったこと。

母親から話を聞いた時は選択肢の中に1つ程度に思っていたが、次第に「やってみたい」と言う気持ちが芽生えてきたのだ。

「私、行ってもいいの?」
「行っておいで」
「私のこと忘れたりしない?」
「しない」
「・・・他の人好きになったりしない?」
「神に誓って、それはない」
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