【完】おにぎり恋愛日和‼︎
「俺はアイドルっぽくないってこと?」
「・・・・・・」
あれ、ナチュラルに地雷でも踏んでしまったかな。
天音さんも芸能人に変わりはないが、正直な話こうも暫く一緒にいると見慣れてきた感は否めない。
そもそも初対面がthe不健康人間だったから、きらきらしていたかと思い返すと分からないのだ。こんなことを言ったら失礼に聞こえるかもしれないけれど、アイドルだって普通に人間なんだと拍子抜けしたくらいである。
「・・・いやいや、決してそういうわけでは」
「へぇ」
「あっ天音さんにも良いところがあるじゃないですか」
あはは、と誤魔化すように笑ってみる。十人十色とか、みんな違ってみんな良いとか、そんな言葉もあるじゃないですか。そう話を済ませようとした私を天音さんは逃してくれなかった。