【完】おにぎり恋愛日和‼︎
天音くんが無事なのかも気になるし、一人暮らしの風邪は寂しくなるものだ。いや、それは私の話で天音くんは違うかもしれないけど。いや、めっちゃ違うと思うけれど。
ご飯を運ぶくらいのお見舞いなら邪魔にはならないだろう。秋吉さんの言う通り、ほぼ外食で済ませていた彼の家に食べ物が常備されているとは考えにくい。
デリバリーか何かで注文出来ていたらいいのだが。そんな病人が食べられるものがデリバリーにあるとも考えにくい。ほぼ自炊生活の私には分からない。
「じゃあよろしくね、三鈴ちゃん」
「様子を見てくるだけですからね、秋吉さん」
「瑠衣でいいよ。同い年だしね。敬語もいらないからね」
「えっそうなんですか」
もしかして年下だと思った?と笑う瑠衣くんに「正直思いました」と素直に告げる。