【完】おにぎり恋愛日和‼︎

じゃあ、様子が分かったら僕に連絡ちょうだいね。そう言って瑠衣くんに送ってもらった私は、都内某所にある高級マンションの前で立ち尽くしていた。

エントランスに出入りする住人もハイブランドを身につけている人ばかりだし、駐車場に入ってい車も高級外車ばかり。明らかに住む世界が違う、と流石に全身が震えた。

さすがトップアイドル。天音くんはかなりの高給取りらしい。

もうちょっと綺麗な格好してきたら良かったと後悔が募るが、大事なミッションを課せられている為このまま突入するしかない。息をぐっとのみ込んだ私は、覚悟を決めてインターフォンを押した。


「でも、寝てたら一発アウトじゃない?」

“・・・青山?”

「あ、出た」

スピーカー越しから少し遅れて聞こえてきたのは、天音くんのガラガラ声だった。起きていてくれて良かったと安堵する私に「何であんたがここにいるの」と彼は経緯の説明を求める。口調は強いけれど、怒ってはいない声色だ。

 

 
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