司先輩、甘すぎです…
この声は…!
声をかけられた方に振り向くと、親友の宮代音と神楽優衣が少し呆れたように私をみていた。
優衣はきれいな琥珀色の瞳を細めて、怪訝そうな顔で私を見つめている。
私とは、保育園からずっと一緒の親友なんだ!
とっても美少女な上に、明るくて素直な性格でしっかりしている。
音は黒髪ショートヘアで、潤んだ黒い瞳がすごく可愛い女の子。ちょっと口は悪いけど、ほんとは卑怯なことが許せない、優しい性格なんだ。
ちょっと私達を好きすぎるところはあるんだけどね…(自分で言うのもあれだけど)
そんなことをぼうっと考えていると、
「美琴?大丈夫?」
心配そうに優衣が声をかけてくる。
はっいけない、心配かけちゃってる!
「だ、大丈夫だよ!ごめん。ぼうっとしてた…」
慌てて取り繕うように笑顔を向ける。
「それならいいけどさ、美琴はぼうっとしすぎ!」
「うんうん、あたしら心配だよ。美琴はよくトラブルに巻き込まれやすいしさ…」
2人の口調から、ほんとに心配してくるのが伝わってくる。
うっでもそんなに、私って そそっかしいの?
一応自分では、まだしっかりしてる方だと思ってたのに…