司先輩、甘すぎです…
30分くらい経っただろうか。
「うーん。」
そう漏らして、徐々に目を開ける彼女。
薄めの水色の瞳が俺を捉える。
初めて、女の瞳を綺麗だと思った。
いつも、俺をみる女の瞳は俺や俺の家に取り入ろうとしている欲のまみれた、そんな瞳だった。
だから、コイツの目からは下心とかそうゆうものが全く感じなくて真っ直ぐに俺を見ていて、それがなんだか嬉しかった。
「あ、あれ?」
「起きたか。」
ポカンとしながらも起き上がって、周りを見渡している。
「ここは、俺の秘密基地みたいなとこ。
俺は2年で総合主席だから、こうゆう特別教室を与えられるんだ。」
俺はそう簡単に説明した。
まぁ、〝ウソ〟ではないだろう。
「え、すごい……。
っていうか、秘密基地ってなんかいいですね!ワクワクします…」
言葉通り瞳を輝かせて楽しそうに笑っている彼女。