司先輩、甘すぎです…

いや、イケメンという言葉では足りないくらい
の国宝級イケメンだ。
漆黒の綺麗な髪と、黒曜石みたいなまっすぐな瞳。
その瞳に思わず、ドキッと心臓が鳴った。
見ていたら吸いこまれそうな目だ…
それに顔はもう、全てのパーツが整っていて、顔の比率はまさに黄金比。
私のパパや弟の由希は私が見てきた中で1番カッコよかったけど…
この人は別格だ。
というか…本当になんで抱き上げられている?

「え。」

そんな声がこぼれる。
いやいや、だってこんなイケメンさんがなぜに?

「動けなかったんだろ。お前。」

「な、なんでわかっ」

声を少し荒げてしまった。

「シー、黙ってろ。」

「…」

そう言われたから黙ったら、なぜかおかしそうに笑った彼。
どこかのCMみたいだ…
< 21 / 88 >

この作品をシェア

pagetop