司先輩、甘すぎです…

丁寧に説明してくれる美琴。

ん?
ていうか、待て。
勘でここに来たのか?
勘で!?
いやいや、ここって入学式会場からだいぶ離れてるけど…
驚きのあまり、絶句する。

「あのさ、旧校舎って本校舎とは切り離されてるけど。」

「え?そ、そうなんですか!?」

「ん?気づいてなかったのか?」

まさか、そんな訳ないよな?

「はい。なんとなく、全然本校舎に繋がる入り口が無いなぁって思ってたんですが…」

うーとうなだれる彼女。

「そんなこと誰でも知ってるぞ…」

思わず驚きを超えて笑ってしまう。
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