司先輩、甘すぎです…



だから、美琴がこの学園を受験するって、母さんから聞いた時は、嬉しさで飛び上がりそうになった。
でも、ま、クラスまで同じとは本当に思わなかった。
神というものがいるなら、感謝したい。
「凌くん?」
声をかけられて、ハッとする。
考え込みすぎたみたいだ。
「何?」
「いや、先生の話終わって休み時間だよ?」
マジ…?
「何?悩み事?」
「美琴には関係ない。」
心配してくれる美琴にそうバッサリ言い放つ。
あぁ、なんでこんなこと言ってるんだ?
俺。
言った後に後悔する。
「そ。でも、ほんとに悩み事があるなら言ってよね?」
「お前ってホントバカだよな」
なんで、そんなに人のこと心配するんだ?
突き放すようなことを言ってしまうバカな俺にも優しい美琴。
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