司先輩、甘すぎです…

放課後デート

 
「だから、放課後付き合ってくれ。」
真剣な顔でそう言われて、思わずごくりと息を呑む。

「え、いいんですか?」
「こっちのセリフだけど、いいの?」
そんなこと…
「いいに決まってます!」
「ふっ、いい返事。」

真面目に応えたのに、また笑われてしまった。
その笑顔にまた見惚れてしまったのは、先輩には秘密だ。
「じゃあ、行くか。」
そう言って椅子から立ち上がって、帰り支度をし始めた先輩。
私も立ち上がって座っていた椅子を片付ける。

…そういえば。
< 70 / 81 >

この作品をシェア

pagetop