司先輩、甘すぎです…

「…美琴。もうわかったから離してくれ…」
少し困ったような声で言われて、ハッとする。
そうだ!私先輩のこと抱きしめちゃってたんだ! 
「ご、ご、ごめんないさい!」
すぐに背中に回していた腕をはなす。
私としたことがっ!
どうしようもなく気持ちがいっぱいいっぱいになって、抱きしめてしまったけど普通こういうのは恋人同士がすることであって…!
自分の行動を思い返して一気に顔に熱が集まる。

「…いや別にいい。」
司先輩も少し照れたように顔を背けるから、
また恥ずかしくなった。
「ごめんなさい。本当に…。嫌でしたよね。」
よくよく考えれば、司先輩の意思も何も考えていない行動だった。
女嫌いって聞いたし、私が抱きしめたことによって、不快な気持ちにさせてしまったんじゃ…
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