司先輩、甘すぎです…

「とりあえず、何をします?」
「…んー。…あ。」
「どうしました?」
先輩の視線の先には、かわいい犬のミニキャラクターのマスコットが景品のUFOキャッチャーが。
あれって…まさか最近学生の中で人気なころころあにまるずじゃない!? 
しかも人気ナンバーワンの犬吉…!
「…もしかして、アレ欲しい、ですか?」
「……。」
沈黙は肯定ってことだよね。

「じゃあ、あれしましょうか!」
「え、別にいいって。こういうものは中々取れないし…」
「とりあえずやりましょうよ!
もしかして…自信ないんですか?」
「やるに決まってるだろ。」
少し煽るように笑うと、間にうけてくれたのか先輩は目をぎらつかせて言い切った。
まるで戦場に向かうかのような空気でそのゲーム機に向かっていくから、思わず笑ってしまった。
もちろん、バレないように。
< 81 / 88 >

この作品をシェア

pagetop