夏の夜、路地裏から始まるひとつの恋の行く末は
✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。

「俺のこと好きなんでしょ?」


目の前でそう言いながら煙草を吸う。


むせ返りそうなほどの煙の奥で彼は確信に満ちた表情をしている。


私はこの人に振り回されてばかりだ。


YESと言って上手くいくはずがないことも、彼が悪い男 (ひと) だということも知っている。


それなのに私の意識と裏腹に首はこくりと肯定をさしていた。


「やっぱ俺のこと好きなんだー?」

にやりとした、効果音がつきそうな笑みを浮かべる。



< 1 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop