追いかけろ、青。
……超絶めんどうなやつ。
この勘違いは否定をしても盛り上がるし、肯定しても盛り上がる。
だから目立ちたくなくて、できるだけベンチの端っこに座っていたというのに。
「やっぱお前と早見さん、最初からデキてたんだろ!!」
うわ、クラスメイトのうるさい人だ…。
とりあえずかなり適当な私の認識。
すると友利はピタリと足を止めて、賑やかな部員たちへと振り返る。
「変な言い方すんな。彗は……、俺の応援団長だよ」
応援、団長……。
そんな当たり前のように言ってますけど、私ですら初耳だ。
やめて、もう。
どんどん新しいものを追加させないで友利。
「それに俺は……甲子園行くまでそーいうのは厳禁にしてっから」
私はきっと、いろんな意味で余計に森さんを敵に回してしまったような気がする。
中学生のときからマネージャーだった森さんは、彼女が誰よりも友利の応援団長でありたかったはずなのに。
だけじゃなく、いずれはその先も期待しているはずだというのに。