追いかけろ、青。
そうかもしれない。
たぶん俺は、かなり、独占欲っていうやつが強い。
見せてないだけで強いんだ人より遥かに。
だから俺はお前を甲子園という大舞台に連れて行きたいから、その景色を見せたいから、ここまで本気になれてる。
もし周りの全員が敵になったとしても、ひとり、たったひとりだけ、彗がいれば俺は甲子園を目指せるのかもしれない。
「友利に必要なことってさあ~。変に格好つけず、気持ち伝えることだよ」
進めていた足取りを止めてしまった。
そんな俺の反応が図星だとでも思ったのか、宮田はこれまた悪気なく追い討ちをかけてくる。
「めんどいもん、ほんと。見てて見苦しいっていうか!」
「……うっせえわ」
「え?なにそれちょっと前に流行った歌?つまんなーい!“俺と恋のバッテリー組まないか?”とか言っちゃえばいいのに~」
「…そっちのがクソつまんねーわ。ジュース代10倍にして返せお前」
「むりむり!私つぎのライブに命とお金かけてるから!!」