追いかけろ、青。




「いでででで…っ!!いやっ、ちげーんだって…!!ギリギリで止めたからっ、マジで!!」


「違わないじゃん。俺が行かなかったらヤバかったでしょ兄貴」


「おい流星…!!余計なこと言うなよお前!!もうゲーム貸さねえからな!!」


「このバカ息子!!あたしの料理が彗ちゃんに不評だったかなとか、そっちの心配しちゃったじゃない…!
なにっ、手ぇ出したってどこまでよ…!!あんたもしかして……」


「ないない!あるわけねーって!!まだ付き合ってもねーしっ、俺ちゃんと決めてんだって…!!
大体そんな短時間で済ませるほど俺はクズじゃねえ───いっ、てえ…!!」



なに、頭突き……?

まって、
母ちゃん今、息子の俺に頭突きしたよな…?



「こっんのエロ猿!!あんたそんな腑抜けた精神で甲子園に行けるとでも思ってんの…!?」


「それとこれとはっ、あるかもしんねーけど…!!わかったわかった…!!明日から風呂掃除すっからっ!!清めるから心を…!!」


「…マジうるさい」


「てめえ流星!!もとはと言えばお前のせいだろーが…!!」



こんなこと言ったらもっと母ちゃんを怒らせるかもだけど。

俺からすれば、あのときキスしてたほうが頑張れる気がする…とも思ったりして。



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