追いかけろ、青。




『亡くなった人だったりがいるかもしれな
いでしょ…!!』


『……は…?』


『新聞に載ってるのよ!』



あんなに、あんなにも、身内である弟の死は軽くあしらっておいて。

この町の、どこに住んでいるかも分からない他人の死は毎日チェックしているのだと。


気持ち悪かった。
吐き気がした。


親族とも思いたくないほど、全身から嫌悪感が放出されたのを感じた。



「進学とかより、もう……、あの家の人とは関わりたくなくて、早く出ていきたいほうが大きいの」



たとえ奨学金を借りられたとしても、ゼロじゃない。

最初にかかるお金はどうしたって必要になってくる。


大学はこの田舎町にはない。

せめて市街地方面へ行かないとだろうし、私が絞っていた大学はどれも都心部にしかない。



「都会って、やっぱいーんかな」


「……友利には、田舎が似合う」


「ははっ、馬鹿にしてんだろそれ」



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