追いかけろ、青。

まるで彼はもう自分のなかで決めているみたいに。

その覚悟を持つのは、ここじゃないよ友利。

こんなところじゃなくていいんだよ。



「…ふたり、だったらって…？」



動揺を隠して、平然なふりを頑張って、聞いた。



「あー、っと。だからその、……その日暮らしより一人暮らし、一人暮らしより二人暮らし……みたいな。ダメだクソつまんねえ」


「…………」


「ほら、ある意味…バッテリー的な、さ」


「…ピッチャーなんかできないよ、私」


「種類とか、あんじゃん。あれだよ、…夫婦だって言い方変えればバッテリーだろ？
そーいうさ、そっちのさ、……おい、そんな顔すんなよキツいわ俺が」



変なことばかり言う。

今日の友利、すごく変だ。



「けど、わりと本気なんだよな」



やり方なんかたくさんある。
俺だっていつも考えてる。

お前の夢を誰よりも応援してるし、力になりたいと思ってる───、


言葉だけで十分だと思えたくらい、私の気持ちは揺れに揺れていた。


だって、そんな馬鹿げた提案が、すごくすごく嬉しかったから。