追いかけろ、青。




あんたが怪我をして、それでもできるかぎりのことをしたように。

現時点で私にもできることがあるはずなのだから。



「ばっか、完全に順序しくったわ」


「え…?」


「このあとこれ言ったら、なんか…、そのために取り付けたみたいになんだろ」



だからよく分からないってば。
今日の友利、自己完結の会話が多すぎる。


でも、ずっと考えて不安に思って、どうしようどうしようって追い詰まりそうだった部分が。


この太陽みたいな温かさでほんの少しでもほぐれた気がして、クスッと思わずこぼれてしまった。



「……彗、」


「っ…、」



机に置いていた手が、包み込まれる。

一回りの大きさはあるんじゃないかと改めて考えたときにはもう、ぎゅっと握られていた。



< 304 / 377 >

この作品をシェア

pagetop