追いかけろ、青。




「ミユがいなかったら、あたしはここにいない。ミユがいたから……ここまで来れた…っ、あたしにはこれからも水悠が必要なの……!」



お互いの涙が落ちるなか、つよくつよく握りしめる。


もう誰にも必要とされないと思っていた。

期待もされなければ、みんな友利友利って、本当はずっとずっと苦しかった。



「よく…言うよ、だって…っ、おまえいつも友利友利って…、俺のことなんか見てくれなかったじゃん……っ」


「見てた…!!あたしはずっとっ、必ずあんたがいる上に友利だった…っ」


「じゃあ…、俺と同じ高校にしろよ、なんで八木坂いってんだよばかやろう」


「偏差値が足りなかったからよ…!!あと単純に家が近かったっ、それだけ!!
あんたが八木坂にすれば良かったでしょバカ野郎…っ」



若戸、一緒に行けなかったね静奈。

行けなかったけど、なんか、この未来があるなら別にいいかもって思った。


おまえ、そんな可愛かったなんて知らなかったよ。


俺は昔から、結局はこのワガママ女王様に付き合ってあげる手下なんだ。



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