追いかけろ、青。




許されないような気がする。

私だけが笑って生きていくことは、許されない。


なにを抱えていたの、
どうして何も話してくれなかったの。


ちがう、ちがう、おかしな点には気づいてた。


でも───…逃げたんだ私は。



『じゃあ……どんなときに泣く?』



友利、
私、たぶん、普通の人より倍を泣いてるよ。


泣いて泣いて、泣いて、いつも泣いてるの。

だけどそれを表面に出せるかどうかってこと。


もしそれすら分かってての言葉だったとしたら、友利。

私はあんたが恐ろしい。



「っしゃー!ギリギリセーフっ!!間に合った…!?先生来てないよな!?」


「ちょっと、あたしまで走らせないでよ泰希。セーフよセーフ」


「よしっ!」



8時35分、ホームルームが始まるまで残り5分を切ったところで。

息を切らしながら忙しく教室に現れた野球部が数人と、マネージャーである森さん。



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