追いかけろ、青。
「気にしないで。昔からあーいう人なのよ。はいこれ、今月のお小遣いね。ちょっと遅くなっちゃったけど」
「……ありがとうございます」
「今日はそこから購買で買ってもらっていい?」
「…うん」
渡された3000円。
高校生にしては少ないと文句を言える値段かもしれないが、私の立場でそんなこと口が裂けても言えたものじゃない。
でも、十分でもあった。
ほぼ毎日お弁当を作ってくれるし、近くにショッピングモールなど存在しないこの町では、放課後に寄り道なんてありえない。
使うとするならコンビニや自動販売機、今も言った購買に、たまにノートや文房具系を調達する程度。
なにか別で必要な場合は言いなさい、とも、言われているから。
「はよっす」
「…おはよ」
月曜日の朝は、どの部活も朝練が無いらしい。
こうして家を出て少し歩いたところで待ち伏せられている月曜日は、なんと先週から。