ズルいよ、藤堂くん
「ぅ、私は、ズルくないです.........っ、」
藤堂くんの言葉に反論したつもり......っ。
なのに。
「僕だけだと思ってた。なのに、
なんで、本橋センセーと仲良くしてんの、」
聞こえて来たのは、
不服そうな藤堂くんの声。
「えっ、えと、藤堂くんっ、
先生とは、別に仲良い訳じゃない......よ?」
私が、そう言うと。
「だって、カップケーキあげてたじゃん
センセーのこと〝好き〟だからじゃないの?」
明らかに〝好き〟を、
強調して聞いて来る藤堂くん。
............って、いうか藤堂くんは、
今日、藍くんに渡してたの見てたんじゃっ。
「ぅ、あっ、あれはそのっ、
カフェmi-toって、お店のお菓子で、
もっ、本橋......、藍くんが昔から好きだから、」
藤堂くんに、
分かりやすく言葉を発すると。