隣でぎゅっと、甘く。
「えとっ、おね............がい?」
何かと思って、尋ねると。
「今日から出張だから、晴仁のことお願い♪」
私をハグから解放して、
今度は、手を握ってくる晴くんママ。
「............っ、え、晴くん?」
晴くんママの言葉に驚きながら、
言葉を発して、まともに返事も出来ないまま。
「晴仁ね、今でも寝起き悪くて困ってるの。
だから、いつも起こしに行ってるけど、
出張入って困ってたから、助かるぅ〜〜!」
そう言って、
〝いいですよ〟と言葉に出来ない私に。
晴くんの、
家の住所が、綺麗に書かれた紙と、
晴くんの家の鍵を、私に渡してから。
晴くんママは、
出張へと向かってしまった....................