鬼の生贄になったはずが、溺愛されています
こんな状況なのに自分の体温が急上昇していくのを感じる。


「手当をしなきゃ」


光鬼から視線をそらして、どうに気持ちを気付かれないようにする。


「あぁ。戻ろう。俺たちの家に」


光鬼はそう言うと、左手で軽々とハナの体を持ち上げて肩に載せ、歩き出したのだった。
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