Moonlight−月光−

あの日の指輪

翌日。



わたしは今日も学校へ行き、ゆっくり階段をのぼって自分の教室に向かった。



その途中のことだった。



3階に着くまであと半分というところまできた瞬間。




ドンッという鈍い音がしたすぐ後、わたしの頭上に影がおちた。




…え?




ゆるいウエーブが落ちてくる。



そう思って以降の思考が停止し、回避という言葉も浮かんでくる前に、わたしに重みがのしかかる。




うわ、いい匂い。




なんて、状況に見合わないことが頭をよぎって間もなく、わたしの左半身に衝撃が走った。


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