Moonlight−月光−
わたしは上から落ちてきた女の子の道づれになって階段からそれはそれは派手に落ちたのだ。



結構すごい音がした気がする。


もう覚えてないけど。



思った以上に高い位置から落ちたようで、体が痛かった。



あたりからキャアッという悲鳴が上がる。




「……い…たっ…」



一緒に落ちた子がそう言いながらむくりと体を起こした。



それはこっちのセリフ。


そう言おうと思ったけれどぐっと我慢した。




それに、あなたはわたしを下敷きにしたからあんまり痛くなかったはずでしょ。



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