自殺教室
謝罪を受け入れるかどうかは千秋にかかっている。
自分たちにできることは、誠心誠意謝ることだけだ。
それ以上のことなんて、きっと望んじゃいけない。


「受け入れられなくてもやらなきゃいけないことだと思う」


奈穂はきっぱりと言い切った。
ここまで自分の意見を通したことは今までなかったかもしれない。
今回の出来事が少しだけ奈穂を変えていた。


「そうだな。俺もそう思う」


豊が同意して頷いた。


「千秋は学校へ戻る決意をしたんだ。それなら、俺達だって自分たちの罪を認めてちゃんと謝る決意をしないとな」


豊が珠美の肩をポンッと叩いてそう言った。
珠美は渋々ながらに頷く。
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