自殺教室
体格差なんて関係ないくらい、強くなってやる。
一浩は自力で立ち上がった。

そしてリーダーである大柄な男子生徒に向かって「うわあああ!」と声を上げながら突撃する。
不意をつかれた男子生徒はひるみ、そのまま倒れ込んでしまった。

一浩はすぐに馬乗りになって拳を作る。
ずっと笑って見ていただけの生徒たちが、今度は全員で止めに入った。

リーダーが一浩に負けそうになるのを見て慌てている。
なんで?

なんで俺が勝っちゃいけないんだ?
そんな気持ちで拳を握りしめた。

イジメのリーダーへ向けて拳を振り下ろす。
しかしそれはリーダーの友人らによって無理やり止められていた。

一浩はリーダーの生徒から引き剥がされて、罵倒を受ける。


「お前なにしてんだ!」

「今の先生に言ってやるからな!」


なんで俺が悪者になってるんだ?
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