自殺教室
「当たり前じゃん!」

「それなら待ってるよりも行動に移したほうがいいよね?」


珠美はまた黙り込む。
今度はムスッとした表情で腕組みをして、明らかに不機嫌そうだ。

青ざめたり泣いたり怒ったり、珠美はさっきから不安定みたいだ。
こんな場所にいるのだから仕方ないという気持ちと、なにかおかしいという気持ちが交互にせめぎ合う。


「とにかく、豊をこのままにはしておけない」


奈穂はそう言うと珠美から離れたのだった。
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