放課後はキミと。
青春はキミと。
最初から、やっぱり無理だったんだ。
二人の間には、あたしと過ごした一ヶ月の期間よりももっともっと長い時間が流れていて。
もう、割り込めないんだよ。
だって、そうだよね。
元ヤンかもしれないけど、そんなこといわれなきゃわからないくらい彼女は可愛くて。
スタイル抜群で、肌も白くて。
男の子に甘える術も知っていて。
対してあたしは。
顔は丸いし、スタイルなんてぜんぜんよくないし。
恋愛初心者で、うまく男の子に甘えることもできない。
彼に釣り合うのは10人が聞けば、10人が佳耶さんって答える。
涼村くんは責任感からたぶんあたしに付き合ってくれていたけど。
ほんとはずっと、解放してほしかったのかもしれない。
少しずつでいい、なんてどの口がいえたんだろう。
ほんとは今すぐにだってあたしのものにしたいし。
ほんとは今すぐにだって手も繋ぎたいし、デートだってしたい。
源さんのことを肉食系女子だって思ったけど、
あたしだって心の中ではこんなにも肉食系女子だ。
二人の姿はまるで呪いみたいに、ずっと頭の中心に居座っていて。
勉強なんてもちろん身が入らなかった。
結局、あたしは何も考えまいとさっさと布団に入ってその日は寝てしまった。