相思相愛・夫婦の日常~羽♡兎編~
「………」
「………」
ベランダに、黒羽と時哉の煙草を吸う音だけが響いている。
“あの日”のことは、黒羽達の心に大きな傷を与えた。
あの後━━━黒羽と時哉によって、全て暴露された。
その結果、剣豪は妻と子どもを失い、仕事もクビ。
そして“もう二度と羽咲に会わない”と誓約書も書かせた。
その事は、羽咲は知らない。
「━━━━━━親父とお袋も…」
「ん?」
「感謝してるんだ。
姉ちゃん、一生子ども出来ない身体になったろ?
きっと、嫁に行けねぇんじゃねぇかって心配してた。
さすがに、クロだって嫌だろうなって」
「そんなの関係ないよ。
俺は、北袋 羽咲って人に惚れた。
兎ちゃんが愛人だったとか、妊娠出来ないとか、そんなの関係ない」
「━━━━━羽くん、時くん!
出来たよ~」
そこに、羽咲がベランダに二人を呼びに来た。
「うん!ありがと!」
「ん!」
黒羽と時哉は微笑み、部屋に入った。
「「いただきまーす!」」
「どうぞー」
美味しそうに食べている黒羽と時哉を愛おしそうに見つめる、羽咲。
「フフ…なんか、子どもみたい!二人」
「え?」
「は?」
「「そうかな?」」
「あ、ハモった(笑)
可愛い~」
「「………」」
クスクス笑う羽咲の頬をつまむ、黒羽。
「いひゃいよー」
「可愛いのは、兎ちゃんでしょ?」
「つか、姉ちゃん。クロに言わねぇとじゃね?
“あの事”」
「え?」
「あの事?
あの事って何?」
「あ…うん。
今日ね、パート先にアルバイトの子が入ったの。
その…男…の人…」
「………へぇ…そうなんだ…
どんな奴?」
「稲穂ちゃんと芽紅ちゃんの同期生の…」
「は?」
「あ…ご、ごめんね!
で、でも!仕事以外で話さないようにしたから!」
不機嫌になってしまった黒羽を見て、一生懸命言い聞かせる。
黒羽は、バッと無言で立ち上がる。
「クロ?」
「トイレ」
そう言って、ダイニングを出ていった。
「あ…
怒ったよね……?」
「フフ…嫉妬してるだけだろ?(笑)
放っておけよ!」
「でも……」
「フッ…だったらさ!
━━━━━━━」
羽咲に耳打ちする、時哉。
「……/////」
「な?
俺は帰るから、後は頑張れよー!(笑)」
時哉は手をヒラヒラ振って“ご馳走さん、姉ちゃん!”と言って去っていった。
「………」
ベランダに、黒羽と時哉の煙草を吸う音だけが響いている。
“あの日”のことは、黒羽達の心に大きな傷を与えた。
あの後━━━黒羽と時哉によって、全て暴露された。
その結果、剣豪は妻と子どもを失い、仕事もクビ。
そして“もう二度と羽咲に会わない”と誓約書も書かせた。
その事は、羽咲は知らない。
「━━━━━━親父とお袋も…」
「ん?」
「感謝してるんだ。
姉ちゃん、一生子ども出来ない身体になったろ?
きっと、嫁に行けねぇんじゃねぇかって心配してた。
さすがに、クロだって嫌だろうなって」
「そんなの関係ないよ。
俺は、北袋 羽咲って人に惚れた。
兎ちゃんが愛人だったとか、妊娠出来ないとか、そんなの関係ない」
「━━━━━羽くん、時くん!
出来たよ~」
そこに、羽咲がベランダに二人を呼びに来た。
「うん!ありがと!」
「ん!」
黒羽と時哉は微笑み、部屋に入った。
「「いただきまーす!」」
「どうぞー」
美味しそうに食べている黒羽と時哉を愛おしそうに見つめる、羽咲。
「フフ…なんか、子どもみたい!二人」
「え?」
「は?」
「「そうかな?」」
「あ、ハモった(笑)
可愛い~」
「「………」」
クスクス笑う羽咲の頬をつまむ、黒羽。
「いひゃいよー」
「可愛いのは、兎ちゃんでしょ?」
「つか、姉ちゃん。クロに言わねぇとじゃね?
“あの事”」
「え?」
「あの事?
あの事って何?」
「あ…うん。
今日ね、パート先にアルバイトの子が入ったの。
その…男…の人…」
「………へぇ…そうなんだ…
どんな奴?」
「稲穂ちゃんと芽紅ちゃんの同期生の…」
「は?」
「あ…ご、ごめんね!
で、でも!仕事以外で話さないようにしたから!」
不機嫌になってしまった黒羽を見て、一生懸命言い聞かせる。
黒羽は、バッと無言で立ち上がる。
「クロ?」
「トイレ」
そう言って、ダイニングを出ていった。
「あ…
怒ったよね……?」
「フフ…嫉妬してるだけだろ?(笑)
放っておけよ!」
「でも……」
「フッ…だったらさ!
━━━━━━━」
羽咲に耳打ちする、時哉。
「……/////」
「な?
俺は帰るから、後は頑張れよー!(笑)」
時哉は手をヒラヒラ振って“ご馳走さん、姉ちゃん!”と言って去っていった。