相思相愛・夫婦の日常~羽♡兎編~
時哉が、デパートに入ろうとする。
「あ!時くん!!待って!!言うから!」
「ん」
「兎ちゃん、聞かせて?」
「私が働いてる店の向かいに、回転寿司店があるでしょ?
そこのアルバイトの男の子に、先週告白されたの。
もちろん断ったし、それからも声かけられても“ごめんなさい”してたんだけど……」
「「だけど?」」
「さっき、無理矢理その子の友達の車に乗せられそうになって……
それで、逃げてきたの」
「そう…
姉ちゃん、コクられたらクロに言えっつったじゃん!」
「うん、ごめんなさい…」
「相手の男の名前は?どんな奴?」
黒羽が、黒い雰囲気を醸し出し言う。
「え?あ…もう、大丈夫だよ!」
「どうして?」
「え?羽…くん?」
「どうして“大丈夫”って言うの?」
「え?え?」
「大丈夫じゃなかったから、あんな焦って電話してきたんだよね?
大丈夫じゃなかったから“早く来てね”なんて、普段は恥ずかしがって言わないこと言ったんだよね?
…………どうして嘘つくの?」
「心配、かけたくなくて…
安心、させたくて…」
「そんなの、俺はちっとも安心しない。
それどころか、心配で苦しい!」
「羽くん…」
「俺は、兎ちゃんのために生きてるんだ。
兎ちゃんが俺を救ってくれたから、俺も兎ちゃんを守っていきたいんだよ?
ねぇ、俺って…頼りないかな?
俺はね。
兎ちゃんを、守れる自信満々だよ?
なんなら、俺しか兎ちゃんを守れないと思ってる。
兎ちゃんの両親でも、トキでもない。
俺しか兎ちゃんを守れない。
兎ちゃんを幸せにできない、そう思ってるんだ!
だから、言ってよ?
“羽くん、助けて”って!
俺は、何処にでも駆けつけるよ?
何処にいても、何をしてても、駆けつける。
お願いだから“大丈夫”って、そんな苦しそうに笑わないで?」
「………けて…
助けて!羽くん!」
「うん!」
そしてその日のうちに、回転寿司のバイト男は黒羽と時哉に一喝され、バイトを辞めたのだった。
「━━━━━━羽くん、ありがとう!」
「うん!」
「羽くん」
「ん?」
「救ってくれたのは、羽くんもだよ?」
「え?」
「ぼろぼろだった私に、愛をくれた。
安心も、幸せも……沢山の物をくれた!
だから、ありがとう!」
「あ!時くん!!待って!!言うから!」
「ん」
「兎ちゃん、聞かせて?」
「私が働いてる店の向かいに、回転寿司店があるでしょ?
そこのアルバイトの男の子に、先週告白されたの。
もちろん断ったし、それからも声かけられても“ごめんなさい”してたんだけど……」
「「だけど?」」
「さっき、無理矢理その子の友達の車に乗せられそうになって……
それで、逃げてきたの」
「そう…
姉ちゃん、コクられたらクロに言えっつったじゃん!」
「うん、ごめんなさい…」
「相手の男の名前は?どんな奴?」
黒羽が、黒い雰囲気を醸し出し言う。
「え?あ…もう、大丈夫だよ!」
「どうして?」
「え?羽…くん?」
「どうして“大丈夫”って言うの?」
「え?え?」
「大丈夫じゃなかったから、あんな焦って電話してきたんだよね?
大丈夫じゃなかったから“早く来てね”なんて、普段は恥ずかしがって言わないこと言ったんだよね?
…………どうして嘘つくの?」
「心配、かけたくなくて…
安心、させたくて…」
「そんなの、俺はちっとも安心しない。
それどころか、心配で苦しい!」
「羽くん…」
「俺は、兎ちゃんのために生きてるんだ。
兎ちゃんが俺を救ってくれたから、俺も兎ちゃんを守っていきたいんだよ?
ねぇ、俺って…頼りないかな?
俺はね。
兎ちゃんを、守れる自信満々だよ?
なんなら、俺しか兎ちゃんを守れないと思ってる。
兎ちゃんの両親でも、トキでもない。
俺しか兎ちゃんを守れない。
兎ちゃんを幸せにできない、そう思ってるんだ!
だから、言ってよ?
“羽くん、助けて”って!
俺は、何処にでも駆けつけるよ?
何処にいても、何をしてても、駆けつける。
お願いだから“大丈夫”って、そんな苦しそうに笑わないで?」
「………けて…
助けて!羽くん!」
「うん!」
そしてその日のうちに、回転寿司のバイト男は黒羽と時哉に一喝され、バイトを辞めたのだった。
「━━━━━━羽くん、ありがとう!」
「うん!」
「羽くん」
「ん?」
「救ってくれたのは、羽くんもだよ?」
「え?」
「ぼろぼろだった私に、愛をくれた。
安心も、幸せも……沢山の物をくれた!
だから、ありがとう!」