辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
朝から突っかかられてむっとしたリティが反論すると、デルフィーヌはぱちんと自分の髪をバレッタで留めて笑った。
「敵よ。選ばれるのはたったひとりなんだから」
椅子から立ち上がったデルフィーヌは、それ以上の会話は無駄だと言わんばかりの態度で部屋を出て行く。
「敵なんて思いたくない私がおかしいの?」
もやもやした気持ちが晴れずに言うと、ニナがこめかみを掻いて言う。
「私もそういうギスギスしたのは嫌だな。うちの一族ってそういう負の感情に反応しちゃうから、具合が悪くなるんだよね」
「それよりふたりとも、急がなくていいんですか? 朝食の時間に遅れたら、なにを言われるかわからないですよ」
「敵よ。選ばれるのはたったひとりなんだから」
椅子から立ち上がったデルフィーヌは、それ以上の会話は無駄だと言わんばかりの態度で部屋を出て行く。
「敵なんて思いたくない私がおかしいの?」
もやもやした気持ちが晴れずに言うと、ニナがこめかみを掻いて言う。
「私もそういうギスギスしたのは嫌だな。うちの一族ってそういう負の感情に反応しちゃうから、具合が悪くなるんだよね」
「それよりふたりとも、急がなくていいんですか? 朝食の時間に遅れたら、なにを言われるかわからないですよ」