辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
脱落者
 ひと月近く及ぶ試験が終わると、また候補者たちの人数が減った。

「この試験の間、どう過ごすかも評価に関係してたみたい」

 食堂にて、とっくに食事を終えたニナが言う。

 相変わらず情報を仕入れてくる速度が尋常ではない。

「遊んでた人とか、使用人にきつく当たった人とか……。あとは殿下からの印象が悪かった人もだめだったって噂」

「ニナさんはいつもどこでそういう話を聞いてくるんですか?」

 エリーズに質問されたニナが、くしゃっと笑う。

「あちこち! みんな、話し相手が欲しいみたい」

「ニナのその行動力、本当に尊敬する」

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