辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
幸い、ニナは中毒症状が起きてから対処されるまでの時間が早かった。
これはほとんどの候補者がひとり部屋で生活していることを考えると、奇跡と呼んでもいい速さだった。
そしてニナの異変があったからこそ、ほかの候補者たちへの対応も素早く行われたのである。
「妃に選ばれたい何者かの仕業としか思えないわ」
リティはデルフィーヌの前を行ったり来たりしながら、ぶつぶつとつぶやいた。
顔を合わせれば挨拶する程度の仲だった候補者たち。
その中でも特に親しかったニナは、こんな形で退場することとなった。
「……許せない。ゴーレムのときもそうよ。一歩間違っていたら誰かが……」
これはほとんどの候補者がひとり部屋で生活していることを考えると、奇跡と呼んでもいい速さだった。
そしてニナの異変があったからこそ、ほかの候補者たちへの対応も素早く行われたのである。
「妃に選ばれたい何者かの仕業としか思えないわ」
リティはデルフィーヌの前を行ったり来たりしながら、ぶつぶつとつぶやいた。
顔を合わせれば挨拶する程度の仲だった候補者たち。
その中でも特に親しかったニナは、こんな形で退場することとなった。
「……許せない。ゴーレムのときもそうよ。一歩間違っていたら誰かが……」