石の下に眠る君に早く 「愛してる」が言いたい
「明日。誕生日だよね?」
腕の中にいる彼女にそう尋ねると、目を細めて頷いた。
「持ってきた物がある。ちょっと目を瞑ってくれる?」
紙袋から小さい2つの金属を取り出す。
「動くなよ?」
耳を優しく触り、両方の耳たぶにゴールドの小さな飾りを付ける。
閉じられた瞼に生えるまつげを見て、胸がドキドキした。なんせ僕たちは、キスすらしたことがないのだ。
「目を開けて」
スマートフォンをインカメラにして渡す。
「ピアス。やっぱり似合うね。お誕生日おめでとう。どう?」
「ありがとう」
良かった。喜んでくれた。指輪やブレスレット。ネックレスに髪留め。女性へのプレゼントを選ぶのは本当に難しい。
点滴の邪魔にならないように。痩せた体でサイズがブカブカにならないように。考えに考え、百貨店を何日も歩き回り、ようやく決めたプレゼントだった。
腕の中にいる彼女にそう尋ねると、目を細めて頷いた。
「持ってきた物がある。ちょっと目を瞑ってくれる?」
紙袋から小さい2つの金属を取り出す。
「動くなよ?」
耳を優しく触り、両方の耳たぶにゴールドの小さな飾りを付ける。
閉じられた瞼に生えるまつげを見て、胸がドキドキした。なんせ僕たちは、キスすらしたことがないのだ。
「目を開けて」
スマートフォンをインカメラにして渡す。
「ピアス。やっぱり似合うね。お誕生日おめでとう。どう?」
「ありがとう」
良かった。喜んでくれた。指輪やブレスレット。ネックレスに髪留め。女性へのプレゼントを選ぶのは本当に難しい。
点滴の邪魔にならないように。痩せた体でサイズがブカブカにならないように。考えに考え、百貨店を何日も歩き回り、ようやく決めたプレゼントだった。