君と乗り越えた時


「今日話したかったことは、私が持ってる写真は3枚。お願いを聞いてくれたら一枚ずつ写真を消すっていうのはどうかなって。」

「お願いって…、例えば?」

そう問うと、「ん〜」とわざとらしく口元に手を当てて悩む素振りを見せるマネージャー。

何を望むかなんて、もう決まっているに違いないし、なんとなく検討もつくけど…。


「相田さんと別れて私と付き合う、とか。」

「それは無理。俺、前も断ったよね。好きじゃないのに付き合って、そんなことに意味があるの?」

ずっと前から好意があるのは分かっていた。

だけど、はっきり好きじゃないと伝えているのに、それでも付き合いたいなんて…。

そんなことに意味があると思えない。


「好きじゃないのにいろんな女の子と付き合って利用してたのは翔真くんの話じゃない?」

「…っ、」

「翔真くんの高校時代の噂も知ってるよ?」




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